会社の辞め方は3つ — 自分で伝える・退職代行・弁護士を事実で比較
費用は各公式ページの実測値(2026-08-03確認)・法的根拠は条文を明記
「退職を言い出せない」「上司が怖くて切り出せない」という状態は、意思の弱さの問題ではなく、手順が決まっていないことの問題であることがほとんどです。法律上の原則はシンプルで、 期間の定めのない雇用であれば、退職の意思表示(解約の申入れ)から2週間を経過することで雇用は終了する、 と民法627条1項に定められています(条文の原文と解説はこちら)。 そのうえで、意思を会社に伝える方法は実質的に次の3つです。それぞれの費用実額・できること・注意点を、 推測を交えずに比較します。
3つの選択肢の比較表(費用は公式ページ実測・2026-08-03確認)
| 選択肢 | 費用(税込) | できること | 注意点 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|---|
| 自分で伝える | 0円意思表示そのものに費用はかからない(根拠: 民法627条) | 退職の意思表示・退職日や有給消化の相談まで、すべて自分の言葉で行う。当サイトの逆算計算機と文面テンプレ(メール・口頭・退職願)がそのまま使える | 上司に切り出す心理的な負担は残る。就業規則の予告期間(1ヶ月前など)との調整も自分で行う | 職場との関係が保たれており、手順と文面が用意できれば自分で伝えられる人 |
| 退職代行(民間事業者) | 12,000〜29,000円実測例: モームリ 正社員22,000円・アルバイト12,000円 / Jobs 27,000〜29,000円(各公式サイト・2026-08-03確認) | 本人に代わって退職の意思を会社へ「伝える」。大手民間業者も自らのサービス範囲を通知・伝達までと説明している | 退職日・有給などの条件を会社と「交渉」することは法律事務にあたり得るため、民間事業者のサービス範囲は伝達までが基本(弁護士法72条)。会社が代行業者との対話を拒否した場合の対応余地は限られる | 伝達だけ済めばよく、会社と条件面のやり取りが発生しない見込みの人 |
| 弁護士(弁護士法人)による退職代行 | 25,300〜77,000円実測例: 弁護士法人ガイア総合法律事務所 25,300円(伝達のみ)/ 55,000円(アフターフォロー完備)/ 77,000円(全雇用形態対応)+未払い給与・残業代請求は成功報酬20〜30%(公式サイト・2026-08-03確認) | 意思の伝達に加えて、退職条件の調整・未払い給与や残業代の請求といった法律事務まで、法律上、業として行うことができる(弁護士法72条) | 費用は民間事業者より高め。請求関係は別途成功報酬がかかる場合がある。プランにより対象外の雇用形態がある(例: 25,300円プランは公務員・業務委託・役員は選択不可) | 会社とのやり取り(退職日・有給・未払い分など)が発生しそうな人、対応範囲の広さを重視する人 |
選択肢1: 自分で伝える(0円)— 手順が決まれば一番早い
言い出せない不安の多くは「いつ・誰に・どう言うか」が白紙のまま悩んでいることから来ています。 手順は3つに分解できます。①退職希望日から逆算して意思表示の期限を決める(逆算計算機で民法2週間・就業規則1ヶ月のどちらでも計算できます) ②伝える文面を先に用意する(計算結果から、上司へのメール・口頭での切り出し方・退職願の3種類の文面を 日付入りで自動生成できます)③アポイントの一言だけ覚える(「ご相談したいことがあるので、 10分ほどお時間をいただけますか」)。文面と日付が手元にあると、切り出す負担は大きく下がります。
選択肢2: 民間の退職代行(実測12,000〜29,000円)— 「伝える」までを代行
民間事業者による退職代行は、本人に代わって退職の意思を会社へ伝えるサービスです。 料金の実測例(2026-08-03・各公式サイト確認)は、退職代行モームリが正社員・契約・派遣 22,000円/パート・アルバイト 12,000円、退職代行Jobsが27,000円(労働組合連携プランは29,000円)でした。 注意点は対応範囲です。報酬を得る目的で法律事件に関する代理・和解その他の法律事務を業として行えるのは、 弁護士法72条により弁護士・弁護士法人に限られます。このため民間事業者のサービスは意思の伝達までが基本で、 大手の民間事業者自身も「交渉は行わず通知に徹する」趣旨をサイト上で説明しています。
選択肢3: 弁護士による退職代行(実測25,300〜77,000円)— 法律事務まで対応できる
弁護士・弁護士法人が行う退職代行は、意思の伝達に加えて、退職条件の調整や未払い給与・残業代の請求といった 法律事務まで法律上対応できる点が民間事業者との違いです。根拠となる条文は次のとおりです。
弁護士法 第72条
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
出典: e-Gov法令検索「弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)」第72条(2026-08-03確認)
https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205
費用の実測例(2026-08-03・公式サイト確認)は、弁護士法人ガイア総合法律事務所で 25,300円(退職を伝えるのみ)/55,000円(アフターフォロー完備)/77,000円(全雇用形態対応)、 未払い給与・残業代請求は別途成功報酬20〜30%でした。弁護士型どうしの比較や、依頼前に確認しておくべき 具体的なチェックポイントは、退職代行の選び方(確認すべき5点・費用相場)に整理しています。
結論: どう選ぶか
- 手順と文面があれば自分で言えそう → 費用0円。逆算計算機と文面テンプレで期限と言葉を用意する。
- 伝達だけ済めば十分(条件面のやり取りが発生しない見込み)→ 民間の退職代行(実測1.2万〜2.9万円)。
- 会社とのやり取りが発生しそう(退職日・有給・未払い分など)→ 法律事務まで対応できる弁護士型(実測2.5万〜7.7万円)。
よくある質問
退職を自分で伝えれば費用は0円ですか?
はい。退職の意思表示そのものに費用はかかりません。期間の定めのない雇用では、民法627条1項により解約の申入れから2週間を経過することで雇用が終了するとされています。当サイトの逆算計算機で意思表示期限を計算し、メール・口頭・退職願の文面テンプレを使えば、手順と文面は無料で用意できます。
民間の退職代行と弁護士の退職代行は何が違いますか?
対応できる範囲が違います。民間事業者のサービスは本人に代わって退職の意思を会社へ「伝える」ことが基本です。退職条件の調整や未払い給与の請求といった法律事務を報酬を得て業として行えるのは、弁護士法72条により弁護士・弁護士法人に限られます。会社との間で条件面のやり取りが発生しそうな場合は、この範囲の違いが選択の分かれ目になります。
退職代行の費用相場はいくらですか?
公式サイトの実測(2026-08-03確認)では、民間事業者は12,000〜29,000円(例: モームリ 正社員22,000円、Jobs 27,000〜29,000円)、弁護士によるものは25,300〜77,000円(例: 弁護士法人ガイア総合法律事務所。未払い給与・残業代請求は別途成功報酬20〜30%)でした。最新の料金は各公式サイトでご確認ください。
退職代行を使えばすぐに辞められますか?
一律には言えません。民法627条1項の原則では、期間の定めのない雇用は解約の申入れから2週間を経過することで終了します。最終出社日をどうするか(有給消化・欠勤の扱いなど)は、契約内容や会社との調整によって変わるため、確実な時期を約束することはできません。当サイトの逆算計算機で、ご自身の条件での意思表示期限と最終出社日の目安を確認できます。